【中年だからこそオススメ】『ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ』第2巻/ナガノ【書評】
こんにちは。
ちい爺です。
ちいかわ第2巻読了
ちいかわ第2巻を読了しました。
今回も感動のエピソードが満載。
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ちいかわで感動?と思うでしょうが、まぎれもない事実です。
中年のおじさんでも、ちいかわで感動するのです。
今回の記事では、ちいかわを読んだことのない中年男性の方々にむけて、ちいかわの良さを語っていきます。
職場の若い子と話すためのきっかけ作りではありません。
若い子と話したいという気持ちが先走ってはなりません。
若い子と話したいだけの、「にわか」ちいかわ好きはNGです。
中年だからこそ、ちいかわの深みがわかる。
「ちいかわってそんな見方ができるんですね」と、一味違った見方ができる人(違いのわかる人)になれる。
そんな目標をもってネタバレなしでレビューを書いていきます。
▼第1巻のレビューはこちら
中年男性とちいかわ
わたしたちは中年男性という難しい局面に立っています。
職場では、口を開けば、やれセクハラだの、パワハラだの。
発言ひとつとっても気をつけますよね。
他には、くさいだの、仕事できないだの言われちゃったり。
そんな扱いを受けているものの(?)、中年ということは、それなりに長く生きているということでもあります。
酸いも甘いも、良かったことも悪かったことも、人生の経験値をたくさん得ていますよね。
だからこそ、
- ちいかわたちの苦労が理解できる。そしてその苦労が永遠に続くわけではないこともわかっている。
- ちいかわたちの友情に感動できる。年々友達は減っていくので、友情の大切さがわかっている。
- 労働の大変さや面白さ。働くということは大変だが、その大変さの中に面白さがあったりする。
- 人と分かち合える喜び。人と分かち合うことは年々少なくなるので、その価値がわかっている。
- 初めてほしいものを買ったときの高揚感。それがわかっているからこそ、買ったものに行動がしばられることに共感できる。
- 思うようにいかなかったときのいらだちや無力感。人生、思うようにいかないことも多いので、必要以上に落ち込まなくてよいことはわかっている。
- 試験に受かったときの安心感や達成感。努力が実を結んだり、結ばなかったり、努力すれば必ずしも成功するわけではないとわかっている。
全部とは言いませんが、けっこう身をもってわかっていることも多いと思います。
明けない夜はないとか、やまない雨はないとか、若い人よりものごとを長い目で見ることができるようになっています。
point
ちいかわ第2巻は、わたしたちがこれまで味わってきた人生がギュッと濃縮されているような書籍になっています。
ちいかわ第2巻レビュー
草むしり検定編
「同じ気持ちじゃないとき、どうしたらいいんだろう。」
草むしり検定を受けたちいかわとハチワレ。
そのエピソードの中で、ハチワレが発する言葉です。
ちいかわの世界には労働だけではなく、検定試験があります。
検定試験に合格すると、労働の報酬がアップします。
なんだか現代社会みたいですね。
この草むしり検定編では、ちいかわとハチワレの気持ちがすれ違ってしまいます。
一方が楽しくて、一方がつまらない。
一方が嬉しくて、一方が悲しんでいる。
そんな状態です。
そのとき、ハチワレはひとりでつぶやきます。
「同じ気持ちじゃないとき、どうしたらいいんだろう。」
この問いに対して、わたしたちは答えを持っているでしょうか?
- 気持ちが同じじゃなくても、そばにいてあげることはできる。
- 余計なことは言わず、寄りそうことはできる。
- 気持ちが変わるまで、待つこともできる。
- 気持ちはちがっても、ともに歩むことはできる。
わたしたちは同じ気持ちがずっとつづくわけではないことを知っています。
一方の嬉しさも、一方の悲しさも、ずっとは続きません。
嬉しさも悲しさもいつかは変わっていきます。
励ましたり笑わせたりしたところで、他人の気持ちを無理やり変えることができないことも知っています。
この問題に対して、ちいかわとハチワレはどう向き合ったのか。
このエピソードでは、ナガノさんがひとつの答えを示してくれています。
結末はぜひご自分の目でご覧ください。
三ツ星レストラン編
「いただきマンモス」
意味は「いただきます」。1983年の「ハウス バーモントカレー」のCMにて西城秀樹が言った事から一般化。
ピクシブ百科事典より引用
三ツ星レストラン編で、とあるキャラクターが発するなつかしの言葉。
いただきマンモスは死後になっていたのですが、ちいかわで使用されたことで再び脚光を浴びました。
ニュースにもなっています。
▼外部リンク
わたしたちには懐かしいワードですよね。
ナガノさんも同じくらいの世代なのでしょうか。
ちいかわで使われた言葉は流行語になったり、死語が復活したりします。
だからといって、現実世界で知った顔で「いただきマンモス」を連呼したり、うんちくを語ったりすると痛いおじさんになってしまいます。
ちいかわの話題になったとき、グッとこらえて
- ナガノさんの素性は公開されていないが
- いただきマンモスというセリフと
- 注文の多い料理店のオマージュを思わせるストーリーから
- ナガノさんは同い年くらいかと思った
- 読んでいて懐かしくなった
程度の語りにとどめておきましょう。
すき焼き編
「す・き・やーき、なんかすっごくおいしい予ー感ー♪」
これは、すきやきを食べるときに、ちいかわたちが歌う歌です。
このエピソードでは、楽しそうな歌とはうらはらに、ちいかわはすき焼きを食べることをためらってしまいます。
以前、ちいかわの利他行動について記事を書きました。
▼参考記事
今回も、ちいかわの利他行動が見られます。
このエピソードは、とても考えさせられます。
ちいかわがどのような行動をしたのかは本書をお読みいただくとして、わたしたちは人を思いやった行動ができているでしょうか?
中年になり、世間から浮きはじめ、「他人なんかどうでもいい」みたいな行動をしていませんでしょうか?
もしくは、「俺が世界の中心」みたいなふるまいはしていないでしょうか?
このすき焼き編では、他人を思いやることについて考えさせられます。
スーパーアルバイター編
ちいかわの世界では、とある人気のラーメン店で働く際、「スーパーアルバイター」という資格が必要になります。
(上述の草むしり検定とは別の話です。)
スーパーアルバイターの資格を取ろうと努力しているキャラクターがいます。
わたしは過去、資格の取得に励んできました。
みなさまも資格取得のために勉強されたと思います。
「永遠に生きるかのように勉強し、明日死ぬかのように生きなさい」なんて言葉はご存じですか?
一生かけて勉強することの大切さを説いている名言です。
ちいかわの世界では資格の有無で報酬が変わったり、就職先が制限されたりしています。
けっこう世知辛い世界なんですよね。
ちいかわたちはその中でも努力しているんです。
努力を続けているんです。
わたしたち中年男性も世知辛い世を生きています。
どこかちいかわたちと重なりませんか?
見た目のかわいさ以外は、わたしたちと同じなのです。
努力したり、失敗したり、身のほどを思い知らされたり。
読み進めるほどに、ちいかわに感情移入してしまうのも仕方ありません。
さて、スーパーアルバイターの試験結果は本書をご覧いただくとして、目標に向かって勉強を続けているということが何よりも尊く思えます。
本書を読んで、ぜひ応援してあげてください!
フレーメン反応とは
フレーメン反応(フレーメンはんのう、ドイツ語:Flehmen)とはウマなどの哺乳類に起こる、臭いに反応して唇を引きあげる生理現象である。
Wikipedia「フレーメン反応」より引用
とあるキャラクターのフレーメン反応が見られます。
あの子は哺乳類なんですね。
そうかとは思っていましたが、そうだったのねという感じです。
わたしはフレーメン反応の意味が分からなかったので調べました…。
おわりに
今回ご紹介したエピソードは、ほんの一握りです。
お読みいただけると、お気に入りのキャラクターも見つかると思います。
そんな『ちいかわ 第2巻』。
おススメです。ぜひ!
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